Somewhere in Time

Somewhere in Time

パブリッシャー
Tor Books
価格: ¥1,392

Somewhere in Timeのレビュー

映画を超える原作
映画は、今はなき名画座で妻と観た記憶があります。 さて、原作…兄による巻頭言、主人公の置かれた状況、現在進行の録音日記スタイルのテンポ…と、彼の傍にいるかのような錯覚、共感にとらわれます。 そして、エリーズとの出会い。この時、エリーズが主人公を身じろぎもせず見つめていた理由は(私の記憶では)映画には無かったはず。主人公の最後の一言、彼を看取った兄の述懐も映画では描き切れなかった、しかし、決定的に重要な描写でした。 但し、映画が勝る場面も…。それは、エリーズが写真撮影されるカット。「笑って」という催促にお体裁の笑顔のエリーズが、撮影技師の背後に近づいて来たリチャードを見つけた瞬間、輝くような、満ち足りた笑顔になるワンシーン。どうやら、私もカルトファンの一人になってしまったようです。

リチャードマシスンの魔術的な作品
まず文体がいいです。今で言うブログ調の日記形式です。これが面白い。他人の日記を盗み読んでいるようなドキドキ感があります。
この文体が終始徹底しているところがうまい。ずっと一人称なので、わかりやすいです。

私は恋愛小説、映画は気分が悪くなるくらい嫌いですが、この作品は別格。

まず、出会いがすごい。何十年前の女性に恋するとは。

そしてその次の発想がすごい。タイムトラベルして会いに行くとは。

そこで、普通ならタイムマシンや亜空間、異次元などを研究する所ですが、主人公はただ、「行ける」と思い込むだけってところがすごい。
なんでそんなに自信家で前向きなんだと笑っちゃいます。そして、なんの根拠もなく衣装や金銭を用意しだすし。
おいおい、何が根拠でそんな事を、と思っているうちに、主人公はどんどん準備を進めて行き、読み手はしぜんに作品に引きずられて行く。
リチャードマシスンの魔術的な作品には完敗です。
待ちわびた翻訳本でした。
原作映画のファンだけに待ちわびました。出版の噂を聞いた時即予約したころを思い出します。
リチャード・マシスンの文章の魔術に惑わされる心地よさ、というと、良いファンタジー表現になってしまいますが、少し精神的に怖いところがあります。  そこがまた、いいです。  読んでいる方が多いので、内容はあえておいておきます。 できましたら、原作と映画、どちらも拝見して頂きたいのが、ファン心理ですね
過大評価
一人称のやりすぎた時のしつこい文章。  
物語を進める為だけの心情のうつろいが多々みられ、よって人物の掘り下げが浅い。
しつこい感情吐露によって、いかにも人物がよく描かれていると勘違いする読者も
いるだろう。
下手な作家。
訳者のせいもあるのかと思って、他の作品も読んだが、やはりマシスン自体のせい。
この作者が、世界幻想文学大賞をとったとの事、まあこの賞の程度がわかる
男のハーレクインロマンス。
映画から入ったけど
コアなファンが多いあの映画の原作ということで読んでみました。
訳はしっかりしていて読みやすかったのですが、微妙に主人公のイメージが違う。小説として、男性の視点からのみ語られている限界だったのかな
映画のときほどは感動が得られなかったのが残念。